6月 23
ある夏の暑い日
自転車に乗って友達の家へ向かった時のこと。
大道路を抜け
住宅街に入り
角を曲がった瞬間
そのおっさんはいた。
おっさんは、
道の脇にある幅50cmぐらいのミゾ(ドブともいう)の中で、
キュウキュウになって三角座りをしていた。
潔く全裸だった。
おっさんの隣には
洗面器と、そして泥にまみれたタオルが置いてあった。
おっさんは、おもむろに洗面器でドブの汚水をすくい、
こなれた手つきで体にかけていた。
灼熱の太陽が
おっさんの皮膚をジリジリと焦がす。
炎天下にさらされた、おっさんの浅黒い肌の上で
ドブの汚水が飛沫をあげ
そして一瞬の煌めきを放つ。
おっさんは恍惚の表情で
たまらず吐息を漏らす。
ドブはおっさんの風呂だ。
いや、プールなのかもしれない。
もしかすると、露天風呂?
どっちでもいい。
おっさんは
おどけた様子で鼻歌を歌ってみせた。